ワインの作り方と熟成
ワインができるまで
日々たしなむデイリーワインにしても、時に驚くような値段の付けられるヴィンテージワインにしても、どのように作られているのでしょうか。
ワインは非常に繊細な製品です。
生のアルコールを発生させ風味を出していくのでその過程では熟練した作業の質と経験が求められます。
ワインの一般的な製造過程を見てみましょう。
ワインが出来るまで
ぶどうの取り入れは秋に始まります。収穫は手作業で行われ、選別や状態の見極めも人手によって行われます。ぶどうの質もさることながら、新鮮なうちに素早く加工することも重要です。ぶどうは収穫されたなら直ちに醸造所に送られ、そこで果梗(いわゆる茎の部分)を取り除き、実を砕いて果汁を絞りやすくします。
このとき種も一緒に粉砕してそのまま一緒にまとめられます。大昔にはぶどう絞り人がいて、大きな樽にぶどうを集め、踏んで果汁を出す作業が一般的でした。その足や衣服は赤く染まって落ちなかったと言われています。
現在ではこの工程は機械で行われるのが通常です。そこから発酵させるために、酵母を加え主にステンレス製の樽に移されます。発酵の際の温度管理は非常に繊細に行われ、ここでおいしいワインになるかどうかが概ね決まります。
16~7度の低温で3週間から4週間ほど発酵に時間をかけます。赤ワインの中には高温で発酵を素早く促すものもあります。ここでアルコールを発生させ飲料として基本的な形を作ります。
この後いわゆる澱、発酵し終えた酵母のカスや不純物を取り除くためにそれらを沈殿させ除去し、透明な普段見かけるワインになっていきます。撹拌と不純物の除去は休みなく行われます。
そうして出来上がったワインの元になるアルコールを含んだ果汁は、まろやかで飲める状態にするため、貯蔵用の場所に移されます。昔は木製の樽のみが使われていましたが、現在ではそれに加えて瓶やステンレス製のタンクなど様々な素材が使われています。この際の温度管理や湿度調整なども非常に精密にコントロールされます。
熟成
そこまでくるとあともう少しですが、ワインの熟成となるといったい何が行われているのでしょうか?発酵とは主にアルコールの生成ですが、熟成とはワインの化学変化を促しよりまろやかで飲みやすいワインを生み出します。
発酵そのものはアルコールが生成されると終わってしまいますが、そこから瓶詰めされて適切な状態で保管されることで、ワイン自体の化学変化を待つことになります。
まとめ
熟成は神秘的な過程です。置いておくだけでワインそのものの力により千差万別の風味を生み出します。ワインを楽しめるのは人間の一種の特権のように感じます。
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