イタリアワインの瓶の形の特徴
ワインのボトルについて
ワインと言えばワインボトル。お気に入りのワインや形が気に入ったものはずっと置いて置きたくなりますよね。
何気なく手に取るワインボトルにも、単なるデザイナーの違いでバリエーションがあるのかと思いきや、意外にもその形によって特徴を伝えたり、機能的な役目を果たしています。
幾らか隠れたルールによるものであくまで公式の基準があるわけではありませんが、ボトルの形状で産地や銘柄、ぶどうの品種をある程度理解することができます。
イタリアワインの場合
数あるイタリアワインの中でも特徴的なのが、キャンティのボトルです。キャンティのボトルはずんぐりむっくりの姿で、最近でこそ少なくなっているものの、伝統的なボトルの形です。ボトルの下部に藁苞が半分ほど巻かれ、一目でそれとわかるようになっています。
さっぱりしていて飲みやすいキャンティのワインとは対照的に、どっしりした見た目が特徴です。他にも底辺りがぐっとくびれていて上の部分が張り出している、横から見ると魚のような形をしたその名もフィッシュ型、これもイタリア製です。白ワインを中に納めます。
想像通りとはいえ、やはり魚料理にあうワインが多いのも面白いですね。また伝統のバローロのワインは、ボトルラインの湾曲部がなだらかで、すっきりしたデザインになっています。
どうしてボトルに違いがあるのか?
そもそもボトルの形状には、ワインを納めるための機能的なデザインが施されています。例えば一番よく見かけるであろう「ボルドー型」。肩ひじ張ったように縦に長く、底の径とボトル上部の径が同じタイプです。
ワインは本来生成するとすぐに飲まれるものでしたが、ガラスの発明に伴ってガラス瓶ができるようになると、ワインも長期保存して熟成させるようになりました。これがポイントで、熟成させるには発酵を行う酵母が必要ですが、発酵し終えた酵母は死んでいきます。
死んだ酵母はそこに溜まり「澱」となるわけですが、これはおいしいわけではないので捨てる必要があるのに、ワインのまさにボトルの中に沈んでいます。
これを避けて底に集中して溜まるようにするためにボトルの底は大きくえぐるようなデザインにされ、しかもいかり肩のようにくっきりとボトルに曲線があるのは、注ぐ際に澱や沈殿物がグラスに入らないようにするために作られたのでした。
まとめ
ワインボトルの背景を知るのも一つの教養になります。この他にもボトルの種類はあり、それぞれに目的や意味が込められています。今度手に取るときはじっくりと観察してみてください。
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