イタリアワインの格付けとおいしさ
ワインの格付け
イタリアワインを知るうえで、格付けのチェックは欠かせません。実はフランスがこの格付け制度を導入したのでそれに倣う形で始まったのですが、本来はワインの生産地や醸造所、ぶどう生産農家を保護するための法制度でした。
それがワイン自体の品質を適切に管理できるようにするため、何度か改正され法律も整備されてきました。昔から法規制なしにおいしいワインを生み出すため歴史を重ねてきたイタリアですが、ここではその特徴をよく知るため現在の格付け制度について見ていきましょう。
D.O.C.G
「D.O.C.G」(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)は、格付けの中でも評価の優れたワインにつけられ、その生産地を保証した呼称が用いられます。農林省や商工会議所によって最も厳格な検査が行われ、生産する場所、栽培しているぶどうの品種、収穫する方法と収穫量、醸造する過程や熟成させる方法、アルコールの質などが決められた基準を安定して満たしているかを、様々な化学検査まで受けて認められるランクです。
無事通過したワインには、そのボトル一つ一つに政府公認のシールが張られ、その証明がなされます。もともと有名なワインに限って認定されていたランクで、消費者からも信頼できる格付けとして認められていました。
現在では登録される銘柄が増え、品質にバラツキがあると言われることもありますが、それでも基本的には一番質の良い地域で生産された質の良いワインを指し示す有効な指標として知られています。
DOC、IGT、VdT
これらはそれぞれ、Denominazione di Origine Controllata(統制原産地呼称ワイン)、Indicazione Geografica Tipica(地域特性表示ワイン)、Vino da Tavola(テーブルワイン)の略称です。
DOCは、DOCGに次いで厳しい検査が行われ、同じように生産地や品種、栽培方法やアルコール度数などが審査され認定されます。それぞれの地区のどのぶどう畑が作っているかなども認定により定められます。
IGTは、それよりも要求事項が少なく、生産する地域や品種、最大生産量、アルコール度数の下限などをクリアする必要があります。
VdTはいわゆるテーブルワインで、大量生産のための枠組みとして制限も最小限に運用され、日々の過程で消費されるワインの生産を管理しています。
まとめ
このように、イタリアワインは数多の銘柄が持つその独特の個性を守るために、条件や制限を明確にし、決められた生産方法を守っていく役割があります。今度イタリアワインを買う機会があるなら、張られたラベルをチェックしてみるのはいかがでしょうか。
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