白ワインに使われるぶどう品種
白ワインのぶどうの品種
白ワインには白ぶどう、と思う方も少なくないようですが、赤ワインと白ワインの差は主に作る工程の違いから生まれます。ぶどうの果皮に赤い色の元となる色素が含まれていますので、これを発酵させる前に取り除けばどのぶどうからでも白ワインを作ることができます。
そして果皮には渋みの成分も含まれているので、概して白ワインは甘味が強く飲みやすいのもそれが理由です。さて、白ワインのぶどうの品種を見ていくことにしましょう。
モスカート
日本でもマスカットで知られている「モスカート」。イタリア白ワイン用として最大規模の栽培面積を誇り、イタリア白ワインはほぼこのモスカートから作られているといっても過言ではありません。
モスカートの中にも種類があり、モスカート・ビアンコは栽培が難しく、これも他国で普及せずにイタリアで盛んに栽培されています。
またさらにモスカートの中でもジャッロやローサといった種で、品種が好む土地柄や気候や湿度が変わってくる、非常に多様な品種です。日本でのマスカットの甘さの強いイメージそのままに、モスカートは甘味が強く渋みはありません。
レモンやバラを思わせる香りで、非常に爽やかで、香りの中にも甘さがはっきりと感じられます。ワインにするとその香りが一層引き立ち、果実感あふれるワインになります。干してからアルコール生成の作業を行うと、ほぼ無色っだった果汁は金色に輝くような色に変化し、香りも一層強くなります。
アイスワインやデザートワインと呼ばれるものの原料にもなります。少数ながら色のついた品種も存在し、赤ワインが作られることもあります。
トレッビアーノ
この「トレッビアーノ」も、イタリアの広範囲で栽培されています。トスカーナ州周辺のイタリア中部を中心に使用されています。いくつか品種が派生し、「トレッビアーノ・トスカーノ」、「トレッビアーノ・ロマニェーロ」など、地名を冠した名前を持ちその地方の個性を表します。
熟成はさせずフレッシュな味わいを活かして、生産量の多い庶民派ワインに沢山使用されています。甘さが特徴のモスカートと違い、特にトレッビアーノ・トスカーノは淡い黄金色の果汁を持ち、ワインになるとさっぱりした辛口に仕上がります。
まとめ
赤ワインに比べれば、比較的種類の少ない白ワイン用のぶどうですが、その個性は引けを取りません。ここで紹介できなかったものの、まだまだいくつも品種が存在してます。ぶどうの個性を学びつつ、ワインの背景に隠された歴史を知るのも楽しみの一つでしょう。
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